こんな方に向けた記事です
- 医療事務は誰でもなれるのか知りたい
- 医療事務の未経験、資格なしで医療事務になるとどうなるか気になる?
医療事務に興味はあるけど資格はないし、専門学校にも行ったことがないのになれるのか気になりますよね。
資格がなくても医療事務になれます。
だた、実際に医療機関に採用されて更に仕事が続けられるかはまた別の問題になってきます。
医療事務として働きたいあなたに実際のところ未経験、資格なしで医療事務はありのか?と、
わたしの体験談、未経験、資格なしで医療事務になった結果どうなったのかをお伝えします。
わたしは資格なしで専門学校にもいかず医療事務になったけど、実はそんな人ほどんど周りにはいなかったよ。
医療事務は誰でもなれる?働き続けるための2つの壁とは?
資格がなくても医療事務になれます。
ただし!
誰でも医療事務になれるわけではないし、さらに言うと続けられる人とても少ないんですよね。
未経験で資格もなしで医療事務に採用され、働き続けるには2つの壁があります。
1)採用されるまでが難しい
まず採用されるまでに壁があります。
医療事務の正社員を目指していて医療事務の専門学校も行ってない、資格もない、未経験の場合は書類選考も通らないのが当たり前と思って下さい。
わたしが今まで働いてきた病院で未経験で採用されたのは医療事務の専門学校卒の新卒がほとんどでした。
医療事務で未経験OKの求人も見たことはありますが、基本的に医療事務の中途採用は経験者の求人が多いです。
もしどうしても人手が足りない場合は医療事務の資格を取った人で採用される可能性もありますが、現場としては未経験と同じような扱いで採用します。
採用されやすい順番はこちら。(かっこ)内は採用確率(わたしの経験上の数値です)
医療事務経験者(80%) > 医療事務専門卒の新人(75%) > 医療事務資格保持者(20%) > 資格なしの未経験者(5%)
医療事務専門卒と医療事務資格保持者(経験なし)には50%ほどの差があると感じます。
2)採用されてからが大変
2つ目の壁は、採用されても続けるのが大変ということです。
全く知識がない状態の未経験で採用された場合は入ってからが一番大変なのです。
レセプト(診療報酬明細書)という言葉がまず分からない。
受付をすると保険証の種類に驚きます。国保、社保の種類は多いし、保険証の3割負担、1割負担に混乱し、
そもそも3割負担って何?となる。何が3割なの???
医療用語も一から勉強しなくてはいけない。
受付から会計までの流れを覚えなければ仕事ができない。
しかも人手不足で忙しい職場だと早く仕事を覚えるように無言のプレッシャーをかけられたり、受付やレジをいきなり独り立ちさせられることもあり得ます。
日々の仕事に追われるし、覚えることががありすぎて一度はパンクします。
医療事務に必要な仕事を覚える前に挫折する人が多いのです。
医療事務は誰でもなれる、わけない!働き続けるためには勉強が必要
全く何もわからないまま医療事務を始めても、よほどガッツがあってやる気があってメンタルが強くない限り続けるのは難しいです。
医療事務として採用され更に働き続けたいならどこかで基礎を学んだほうがいいと思っています。
そのための手段として医療事務の資格をとることが勉強になるのです。
まだあなたが10代や20代前半で時間に余裕があって、学費を出してくれる親がいるなら専門学校に行くという手もありますが、年間100万前後の学費がかるんですよね、、、
そんな余裕がない人がほとんどだと思うので、結果として通信講座で資格をとることが医療事務で働く手段としては最短で最安でベストだと思います。
医療事務の資格をとるメリット
では医療事務の資格を取ることであなたにどんなメリットがあるでしょうか?
医療事務で働くための基礎知識が身につく
医療事務の仕事の流れや保険、レセプト請求の基礎知識、など仕事を始める時に基礎知識があるかないかでスタート時の余裕が違います。
医療事務の1年目に辞める人が多い中、スタートに成功すると続く可能性が高くなるのです。
就職に有利である
医療事務未経験で応募した場合、医療事務の資格がある人とない人がいた時に資格がある方が採用されやすくなります。(未経験の場合)
全く何も知識がない人を一から教える余裕がある医療機関はほとんどありません。
そのため少しでも知識がある人を採用したいと思うのは当然でしょう。
医療事務の資格をとるデメリット
医療事務の資格をとることはいいことばかりではありません。どんなデメリットがあるでしょうか?
費用がかかる
資格をとるには、専門学校に通ったり、通信講座を選ぶことが多いですが、もちろんそれには費用がかかります。
専門学校は年間100万ほど学費がかかりますし、通信講座は5万前後の費用がかかります。
資格をとったから就職できるとは限らない
資格があるからといって就職できる保証はありません。
未経験者OKの求人もあるので何とも言えませんが、人柄や年齢、これまでの職種も考慮されて採用になります。
ただ同じ医療事務未経験者の応募があった時に資格があればない人よりは選ばれやすくなると思います。
医療事務の資格があれば絶対に就職できるわけではないのです。
未経験の資格なしで医療事務になるとどうなるのか?【体験談】
わたしは医療事務の経験もなし、資格もなし、医療事務の勉強もしたことない状態で医療事務の正社員になりました。
同じ状況で医療事務になった人の話を聞いたことがないのでとくに参考にならないと思いますが、どうやって医療事務になったのかお伝えしていきます。
医療事務になったのはほぼコネ
医療事務になったきっかけはコネみたいなものです。
当時持病で通院していた病院の主治医(院長)に仕事を辞める話をしていたら「うちの医療事務で働いてみたら?」と声をかけられたことがきっかけです。
もちろん医療事務未経験でしたが、なぜか声を掛けてくれました。
持病の病状が悪化していて仕事をどうしようか途方にくれていた状況だったので本当にありがたかったです。
その恩があるので一度医療事務を辞めたりしながらも、現在も医療事務を続ける理由は大きいです。
こんなきっかけがあれば未経験でも医療事務になることは可能ですが、そうそうありませんよね、、、
そんなきっかけで医療事務になったわたしでしたが、入ってから学ぶべきことがたくさんありました。
未経験で医療事務になると最初は何もわからない
医療事務を始める前は一般事務の派遣社員で働いていたので医療事務に関する知識は全くありません。
医療事務の仕事も保険証も、診療報酬というものも、何にも知らないまま始めた仕事ですが、わたしは環境にとても恵まれていました。
病棟クラークに配属されたため、紙カルテから処方を医事コン(レセコン)に入力し処方箋を出す作業で薬の名前を覚えたり、
入院の予約を取る時に病名を覚えたり、
先輩に時間を作ってもらいレセプトとはどんなものか、保険証の保険者とは何か、カルテに書いてある専門用語がわからない場合はその都度聞くなどして常に勉強していました。
また病棟に自分の席があったので看護師さんと仲良くさせてもらうことが多く、処置のことや、治療の事、先生の字の解読方法(紙カルテ)など本当に様々なことを教えてもらえる機会がありました。
先輩や看護師さんに余裕を持って教えてもらえたため医療事務に苦手意識を持たずに済んだのです。
県の保険医協会が主催する講習会に参加
とはいえ医療事務に必須の診療報酬の算定方法の基礎が全くないまま仕事を始めたので、診療報酬の算定本の見方など基本的なことはわからない状態でした。
そんなに覚えが悪い方ではないと思うのですが、基礎がないことにはどうにもこうにもなりません。
そんな状況を見かねた事務長が「これに参加したらどう?」と提案してくれたのが県の保険医協会が主催する講習会でした。
東京保険医協会にも同じような講習会があったので気になる方は見てみて下さい。
医療機関の従業員向けで1回2時間ほど、保険医協会の中で開催されていました。
あまり覚えていないのですが、2か月ほど通った覚えがあるので全6回ほどの講習だったと思います。
東京保険医協会を参考にすると、
- 公費負担医療・総括の仕方
- 診察料(入院中の他医療機関受診含む)
- 医学管理料
- 検査料(1)
- 検査料(2)、画像診断料
- 投薬料、注射料
- 処置料、精神、リハビリ料、手術・麻酔料
- 在宅医療
思い返してみたらこんな感じの内容でした。
もちろん初めて知ることばかりですごく勉強になったような覚えがあります。
しかしこの講習会は参加するための難易度が高く、
- 保険医協会に入っている医療機関の従業員のみ参加可能
- 診察時間内に開催されているので職場の許可が必要
- 受講料がかかる
というのがネックで実際に参加できる人はかなり限られるのではないかと思います。
ちなみにわたしは受講料(東京は2万5千円)を払った覚えがないので職場で出してくれたのだと思います。
さらに仕事を途中で抜けて参加させてもらえました。(本当にありがたいですね)
この講習会で診療報酬の基礎を学び、点数本の見方を覚えたと記憶しています。
未経験の資格なしで医療事務になった結果は、、、
未経験の資格なしで医療事務になった結果、医療事務の基礎を身に付ける勉強がどこかの段階で必要だということを実感しました。
医療事務未経験で医療事務の正社員を目指すなら、通信講座などで医療事務の勉強をしながら資格を取って就職活動をするのがベストだと思います。
おすすめの資格こちら>>
【まとめ】医療事務は誰でもなれる?
結論、誰でも医療事務になれるわけではありません!
まずは医療事務の基礎を身に付ける必要があるし、その勉強をした上で就職先を見つけなければなりません。
医療事務は就職してからも覚えることがたくさんあって常に勉強が必要な仕事です。
わたしのように10年以上医療事務をやっていても簡単に出来るとは言えません。
今でも簡単に出来る仕事ではないと思っていますが、働きだすとやりがいがあり楽しく思える時ももちろんあります。
そうじゃないと10年以上も続けられません。
国家資格でもないのにこんなに医療のことに詳しくなれる仕事は他にはないと思います。
やる気さえあればお金をもらって働きながら学べることは山ほどあります。
医療の知識は日常で役立つことがたくさんあるし、子どもが生まれるとより強くありがたみを感じるようになりました。
医療事務の正社員はなろうと思えば必ずなれます。あなたは正しい努力で医療事務への道を手に入れて下さいね。
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